浜松餃子とは何?
餃子の聖地とも呼ばれる「浜松」に生まれたソールフードの餃子。
浜松餃子として全国的に知名度があります。
浜松市内には餃子を提供する店舗が300店以上もあって、いかに市民に餃子が愛されているのかわかります(笑)
この記事では浜松餃子の歴史から美味しいお店の紹介まで「浜松餃子って何?」という疑問に答えていきます。
浜松餃子の歴史は『戦後』に始まった
浜松餃子の歴史は意外と浅くて戦後に始まりました。
浜松といえば徳川家康が生まれた土地ですが「家康が餃子を考案した」訳ではありません(笑)
浜松餃子は特別な偉い人が考えたのではなく、庶民の間で生まれ親しまれてきたソールフードです。
浜松餃子を最初に作ったのは誰?
浜松餃子を最初に作った人が誰なのかは正直解りません。でもルーツは分かっています。
大東亜戦争が終結し、中国大陸から多くの人が日本に帰国しました。
大陸から戻ってきた人たちは「命」を繋ぐだけで精一杯。食べる物もお金も有りませんでした。
あったのは「故郷に帰る」という思いだけです。
しかし日本の本土もB29の爆撃によって酷い惨劇でした。
浜松は軍に関係する工場が多く、アメリカ軍の爆撃の標的になり特に被害が多きかった都市の一つです。
そんな浜松の戦後復興の下支えになったのが、中国から帰国した人たちが作り始めた餃子でした。
安くて旨くてパワーが付く餃子が大人気に
浜松餃子は戦後の暗い市場の片隅から始まりました。
中国大陸で食べた「餃子」を日本風にアレンジしたものです。
実は中国で餃子といえば「水餃子」がスタンダード。
水餃子より材料が少なく、油で焼き上げることで腹持ちが良く、満腹感が得られる焼き餃子は戦後の復興を夢見て立ち上がろうとする人たちの活力源になりました。
浜松餃子がおいしいのは餡に秘密があり!
浜松餃子は別名で「野菜餃子」とも呼ばれます。
肉より野菜の比重がとっても大きいんです。
野菜が多い理由も歴史に関係しています。
浜松餃子が生まれた戦後のモノ不足の中で餡に使えるのは「安定して安く手に入るモノ」が必須条件でした。
浜松は玉ねぎとキャベツが特産品。
浜松の三方原台地で育ったキャベツはシャキシャキして甘い!玉ねぎは遠州海岸の砂の混ざった台地でまん丸で大きく育つ!
浜松の特産品だったキャベツと玉ねぎをふんだんに使ったから浜松餃子は甘みがあって優しい味なんです。
今でも浜松餃子を提供する多くの店で、キャベツと玉ねぎは餡の主役になっています。
ちなみに宇都宮餃子で多く使われる「白菜」は栽培数が少なくほとんど使われませんでした。
浜松餃子の特長!円盤型は何でですか?
浜松餃子といえば盛り付けにも特徴があります。
円盤型の餃子です!
浜松餃子が円盤で提供されるのも合理的な訳がありました。
浜松餃子が生まれたばかりの頃は、市場の片隅の屋台で提供するのが基本スタイルです。
餃子を焼くのはフライパンです。
餃子は安くて旨くてパワーが出る!のが定番なので商売にするには薄利多売が絶対に必要。
だからフライパンに餃子をいっぱいに並べました。すると餃子はフライパンの形に添って自然と丸くなりました。
コレが浜松餃子がお皿に丸く並べて提供されたもともとの理由です。
浜松餃子に定義ってあるの?
浜松餃子に定義はありません(笑)
一部で浜松餃子の定義を作る活動も有りますが「浜松で作れば浜松餃子」というのが実情です。
でも浜松餃子に定義が無いのは悪い事じゃないんです。
みんな自由に美味しい浜松餃子を研究して提供しています。
それが積り積もって浜松には餃子を提供する「浜松餃子のお店」が300店舗以上になったのです。
「自由だけど、なんとなく統一感があって美味しい」
それが浜松餃子です。
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